本記事では「早期退職」などを迷っている方向けに何かのヒントになればと思い、実体験をもとに記載しています。
会社員退職(早期退職)後に、約1年間無職となった私の体験から日々の過ごしかたや気持ちをお伝えします。
無職になって三か月、焦りました。毎日することが無い!このまま何年も過ごすのだろうか?
この焦りと不安の原因は、社会との接点が薄れていくことにありました。
特に現在会社員の方で退職後しばらくゆっくりしよう!とお考えの方に向けて、 退職三か月の日々の気持ちや、無職になって必要だった4つの手続きなどご参考になればと思います。
退職直前の気持ち
「わたくし、9月いっぱいで退職することとなりました。お世話になりました。」
退職約一か月前から挨拶まわりです。
「え?この人こんなに優しい人だったっけ?」とか、意外と「そう、お疲れ様でした」とアッサリしている人さまざまでしたが、基本的に皆さんあったかい言葉を下さりました。
周りの人に助けられて来たんだなぁ~、本当にありがたい気持ちで満たされていました。
その気持ちと同時に、退職後の夢の毎日にわくわく感は増すばかり。
退職後~一か月、開放感!
退職直後の解放感は、本当に経験したことのない清々しさでした。
毎朝7時に起きて、9時には出社。お客様先が8時だと6時に目覚まし。という会社員生活でした。
朝が苦手な私は、目覚ましをかけない毎日が、とにかく素晴らしいことに思えたのです。
現場のSE(システムエンジニア)職でしたので自分の担当のお客様からのトラブル連絡には、休日夜間関係なく対応していました。
トラブル連絡の電話からも解放され、携帯のコール音にいちいち”ビクッ”とする職業病からも解放される!
解放されすぎて、遊びすぎてました!
行きつけのお店の店主と、秋田の「花輪ばやし」を見に行き図々しくもご実家に泊めていただいたり、友人や常連さんとつりざんまい、元取引先の社長さんとゴルフざんまい、青春18きっぷで東北一人旅。
しかーし。。
この退職祭りの時期も徐々に静かになって、一か月もすると皆さんとの連絡も途絶え気味に。

退職後~二か月、退屈。
退職二か月目は、本当に何もすることがなく退屈な毎日を過ごすようになりました。
ほぼ毎日、朝というか昼に起きるようになって、
あれ?今日もな~んも用事がない。そもそも何曜日だっけ?だれとも話していない、ここ何日も。
昼間、街を歩いても同年代や若い人を見ない。図書館に行っても、お爺さんたちがいっぱいで座る場所もない。
家でゴロゴロも飽きたし、大好きな本屋に行っても手に取る本は昨日も見たもの。
なんだろう、この毎日・・いやいや、
そうなりますよね、無職なんですから!

退職後~三か月、焦りが。
退職三か月目は、焦りに近い感情がわいてきました。
「ねぇ、あのおじさん昨日もいなかった?昼間から」「マジ~やばくな~い」といった声も聞こえてきそうな日々でした。
やっぱり今日もなんにも予定ない。
ハローワークの待機期間も終わるころだから、失業保険手続きに行くか。くらいしか用事がない。
はぁ~これ、このままだとやっぱりマズい事になんないか?
“退職祭り”や”解放感”なんて三か月もあれば十分すぎるほど味わえることがわかりました。
だんだん焦りのほうが強くなって、家にいてもブラブラ散歩してても、将来の不安が背中にずっしりと張り付いて離れない。
このように、解放感も三か月が限界でした。
なんかしなきゃ!
焦りと不安。家族もいない独り身の私は社会との接点がほとんどない事が原因ではないか?と気づいたのです!

4つの手続きが必要(社会との接点)
このように三か月無職のまま過ごした結果焦りが出てしまい、社会との接点がないことにも気がつきました。
何かしなければ、、、 まずは市役所やハローワークに行って社会との接点を持とう!と。
いろいろな手続きについては、何の予備知識もないところからのスタートです。
ネットや諸先輩などに聞きながらすすめました。もちろんなんとかなります。
サラリーマン退職後に必要な手続きは大きく「4つ」。 自分の経験と合わせてポイント記載しておきます。
離職証明書をもってハローワークに行き保険給付の申請手続きを行います。
自分の場合は退職後2週間ほどで、郵送されてきました。
早期退職は「自己都合」という扱いですので、支給までに「約3か月の待機期間」というものがあり、その間は支給されません。
※令和2年10月1日以降、法改正があり3か月から2か月に短縮されました。
「任意継続」または「国民健康保険」を選択し、手続きを退職後20日または14日以内に行います。
必要な書類は、任意継続の場合は「健康保険任意継続被保険者資格取得申出書」を健康保険組合(元の会社)に提出します。国民健康保険の場合は「健康保険被保険者資格喪失届」を市役所の健康保険課などで手続きします。
書類は退職約2週間後に会社から郵送されてきました。
いずれも保険証はすぐに発行されます。(事情により、前倒しで発行してもらえるケースもあるようです)
自分の場合は任意継続にしました。最大2年まで継続できる点と、保険料があまり国民保険と変わらなかったため、以前の会社の健康保険組合でお世話になることにしました。
今は、2年以上経過しており国民健康保険に切り替えております。
国民年金に切り替えます。
間があくと(未払い月が発生)将来の給付に影響します。
離職証明書を用意し市役所の国民年金課などで手続きします。
退職した翌月以降分の住民税を、自分で支払わなければなりません。
退職した月にもよりますが、自分は9月でしたので(翌年の5月までの分)残りの住民税の納付書が市役所から届きました。
納付を銀行などで行い、納付済みの印鑑が押してある控えを大切に保管します。
退職した以降の税金の支払いは、再就職でサラリーマンになれば会社で手続きと天引きしてもらえるので問題ありません。
無職や個人事業主の場合、自分で税務署に確定申告を行う必要があります。
自分も退職した年は、「源泉徴収票」をもって確定申告に行きました。源泉徴収票は会社から「給与所得分」と「退職金分」と2つ郵送されてきましたので、それを確定申告書とともに税務署で直接手続きします。
手続きは白色申告になりますので、難しくありません。翌年からは所得がありましたので(アルバイトなど)青色申告に切り替えました。
詳細につきましては、
「退職後 手続き 4つ」
などでググると詳細な情報がたくさんありますので、まずはネットで確認しましょう。早いです。
いずれもサラリーマン時代は全て給与天引きで、会社から支払われていたのです!
保険や税金は入社してから一度も気にしたことは無かったです。むしろ自分は知らずに過ごせて来れました。この点に関しましてはサラリーマンの利点ですね。
今現在は、個人事業主で細々とですが手続きしています。
まとめ
社会との接点を、諸手続きを行うようになり徐々に回復していきました。
同時に不安や焦りもいつの間にか、小さくなりました(むしろ「忘れた」が正しい)。
何もしないより行動しましょう。どんな些細な事でも大丈夫!退職後に経験したことすべてが役にたっています。
あたりまえの事を知らなくて、行動する前から考えすぎると不安も増します。しかし知らないことはその時に学べば良いんです。
全く無意味に感じるときも、下記のことばが勇気になります。
将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。できるのは、後からつなぎあわせることだけです。我々は、いまやっていることがいずれ人生のどこかで実を結ぶだろうと信じるしかない。
私はこのやり方で後悔したことはありません。
引用元:スティーブ・ジョブズ スピーチ 日本経済新聞
ご存じの方も多いと思います。スティーブ・ジョブズ氏のスタンフォード大学卒業式での有名なスピーチでの一節です。
(退職後の顛末話に、この偉大なスピーチをあげるのもどうかとは思ったのですが、ご容赦ください!)
今役に立つかどうかはあまり気にせず、自分を信じてつきすすみましょう、いずれ必ず点と点が結ばれ線になる。すごく力の湧いてくる内容ですよね。
またスピーチをしめくくる言葉として
Stay hungry, Stay foolish
ハングリーであれ、愚か者であれ
引用元:スティーブ・ジョブズ スピーチ 日本経済新聞
こちらも、勇気が湧いてきますよね!
かの赤塚不二夫先生も何かのインタビューで「自分が一番バカだと思うようにしてる。そのほうが楽なの」とおっしゃってたように記憶しています。かのソクラテス先生も「無知の知」という有名な言葉を残しておられます。
「自分が無知であることを自覚している人のほうが、自覚していない人より優れているんですよ。」
自分への今後の戒めとして、この言葉も大事にしたいです。
以上、退職後の焦りや不安の解消は社会との接点!という経験談でした。何かのお役に立てたなら幸いです。
ありがとうございました!
