宮崎弁は癒しの方言と言われます!県内外どちらの方も楽しめる用例集にしました。
「け」で始まる宮崎弁です。「けん」について使い方とともに解説します。
「けん」 の使い方と意味
「けん」は関東方面及び標準語の「しかし」、「だけど」という意味になります。主に接続詞として用います。
使い方:職場のおじさん二人の会話から
あん、あんたが行きつけのホルモン屋よ
えきんほうの
あ~、どんげしたと?
こないだテレビん出ちょったよ!
ほんとや!何チャンで?
「何チャン」とは、テレビの何チャンネルかという意味です。宮崎では地上波民放2局しかなく、このおっちゃんAの質問は、あまり意味がありません。どっちでもいいです(笑)。
UMKやろ、夕方の番組よ
じゃけん、看板娘さん見たけん、どうじゃろか~、すごい、べっぴんさんじゃろかぁ~?
けん!ニコっとした顔が可愛いかったつよ!
そうね、テレビで緊張しちょたっちゃろ。
今度行ってみるわ!
「けん」の解説
仕事中にもかかわらず、相変わらず無駄話の多いおじさん二人でした。
「けん」は、「しかし」と訳していただければ大体の意味はご理解いただけると思います。
おっちゃんBが「じゃけん、〇〇けん」と2回言っている部分は、すこし複雑ですので解説します。
最初の「じゃけん」はまさしく「しかし」と訳せますが、そのあとの「〇〇けん、」は「けれども」が一番近いニュアンスになります。
「しかし、看板娘さんみたけれども」が関東の人には通じやすい訳となりますが、言葉が固い感じになりますね。すごくストレートというか。”すごいべっぴんさんに見えなかった”というマイナスの言葉を、やわらかく表現する宮崎県人のやさしさでしょう。
最後のおっちゃんAの「けん!」は強めの”けん”です。「ちがう!」と否定している表現になります。看板娘さんの笑顔にすっかり気を良くして、たくさん注文しすぎてしまっただけに、強く否定したい気持ちがよくわかります。
重要なポイントまとめ
ここで重要なこと
- 「けん」は「しかし」などの接続詞として使われることが多い一方で、否定する場合に用いることもあります。また、最後のしめとして使うこともあります。(きのう誕生日やったけん など)
- 宮崎のテレビチャンネルは4つ、NHK2局(総合、Eテレ)民放2局(UMK(テレビ宮崎)とMRT(宮崎放送))です。民放は東京のキー局(フジテレビ系、TBS系など)の番組を混ぜて放送します。だいたい1週間遅れの放送となることが多いです。
- べっぴんさん、は宮崎弁ではないのですが関東と同じように、”美人さん””器量の良い人”を表します。
<補足> 宮崎のテレビ事情について
宮崎のテレビ事情について、いくつか補足します。
まず、民放2局ですが私が宮崎にいるときから変わっていません。関東では、8チャンネル(フジテレビ)などの番号で表現しますが、宮崎では裏、表で表現することもあります。2局なので。
昨今のテレビ事情を、宮崎のいとこに聞くことが出来ましたのでいくつか紹介します。
・こどもが楽しみにしている「名探偵コナン」が深夜2時過ぎの放送。
・同じく、「ポケモン」も早朝6時台からスタート。「ワンピース」は日曜朝7:30スタート(関東では9:30スタート)宮崎の子どもたちは早起きしないといけない。
・1週間おくれのバラエティ、「秘密のケンミンショー」は日曜日の朝8時とか。
・「月9」が県外に出ないと何のことかわからない。
などなどの事情は変わっていないようですね。私も関東に就職したときにはテレビチャンネルの多さにビックリしたものです。見たこともないような番組がたくさん。
民放2局というのは、宮崎県だけらしいです。なんとか増えると良いのですが、、最近はケーブルテレビもできたようですね。あとはテレビ見なくてもネットが見れればという若者も増えたと思います。しかしお年寄りの楽しみが少ないので改善してほしいです。
宮崎県の民放について(宮崎県のホームページより引用)
提言:宮崎には民放が二局しかないため、ケーブルテレビに加入しなければリアルタイム在局キー局などの番組視聴ができない。宮崎以外は最低でも4局は映る。
回答:本県における新たな民放テレビ局開設につきましては、国や事業主体となる民間企業、キー局となる在京放送局との調整が必要であり、・・<省略>・・テレビ局の開設に膨大な初期投資が必要であることや、経営的な見通しがたたないため、・・<省略>・・現時点では新たな民放テレビ局の開設は厳しい状況となっております。
引用元:宮崎県ホームページ ”宮崎県の民放について”
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/kense/koho/kenminnokoe/koe_page/20191008172142.html
しばらくは、なさそうですね。
宮崎のおすすめスポット(県庁楠並木)
県庁楠並木(けんちょうくすなみき)
宮崎県庁前の楠並木通りです。月に2回ほど朝市が行われていましたが、昨今の自粛により、2021年7月現在は中止されております。この朝市は「いっちゃが宮崎・楠並木朝市」と呼ばれ、多くの出店でにぎわいます。
この通りは文字通り、楠の木が多数生い茂っており、私が小さいころは雀の巣箱が一体にありました。昔は焼き鳥屋の屋台なども多く出ていたとのことです。台風が来ると雀がたくさん巣箱から落ちてきて、近所のおばちゃんたちが拾っていたのを覚えております。(焼き鳥にして食べたかどうかは秘密です)
ありがとうございました。