宮崎弁は癒しの方言と言われます!県内外どちらの方も楽しめる用例集にしました。
「い」行の宮崎弁2つ目です。
宮崎弁の特徴として、小さい「ゃ」や「ょ」がはいる言葉が多い傾向にあります。
宮崎弁が「癒し系」、「かわいい」と言われる理由でもあります。女子が使うことでさらに「かわいい」のでしょう。もちろんおっちゃんも使いますが。。
いっちょん
「いっちょん」 です。
「すこしも」、「まったく」、「全然」など強調するときに使います。
使い方①:女子学生二人の会話から
タカシ君と、デートいったっちゃろ?どんげやった?
いっちょん、面白くなかった。
なんでや~?、あんげ楽しみにしちょったとに。
映画も全然面白くないし、話も。食べたもんも「白くま」 だけとか、、も~いかん!
「いっちょん面白くなかった」。楽しみにしていた初デートが「少しも面白くなかった」という残念な結果を友人に報告する場面です。
恐らく学生同士のデートであろうかと。
私自身、高校時代にデートなんざぁ全く出来なかったですね(笑)。もてないどころか工業高校に女子はほとんどいなかったですし、そもそも女子と何を話して良いかすらわからんという、残念な高校生活でした。
さてこのケース、方言である「いっちょん」と、ほぼ同じ意味の「全然」を使い分けている点に注意が必要です。
デート自体は「いっちょん」面白くなくて、映画は「全然」面白くないと言っており、恐らくこれはデート自体はそんなにつまらなくは無かったが、映画は本当につまらなかったと考えられます。
友人に気を使っての「いっちょん」でしょう。自分だけデートで楽しんできて申し訳ない、といった友人への心配りで使い分けています。やさしいですね。
使い方②:おっちゃん二人の会話の場合
きのうの「日曜洋画劇場」よ、見た?
いっちょん意味がわからんかったが
「日曜洋画劇場」は、日曜日の21:00~23:00に映画を放送する番組で、宮崎でも関東と同じタイミングで放送された数少ない番組でした。
1967年~2011年の間で放送され、解説者の淀川長治氏の「それでは次週をお楽しみに、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」のセリフが印象的。
宮崎のおとうさん達の楽しみに、焼酎を呑みながら「日曜洋画劇場」を見る。というのがありました。
私の家族も毎週楽しみにしており、
父親はたいがい酔っぱらって寝てしまい、終わったころに起きて「もう終わったつか!いっちょん意味がわからんかったが!」とぼやいてました。
そりゃね半分も見てないからわからんよ(笑)
ま~た、よくろて寝ちょったっちゃろ(笑)
よくろて:「酔っぱらって」という意味。
重要なポイントまとめ
ここで重要なことは3点あります。
- 宮崎県人は、時と場合により方言を使い分けます。気遣いの県民性の現れと言えるでしょう。
- 「いっちょん」と同義語として「ひとっつん」があります。
- 宮崎のおとうさんの楽しみは、焼酎を呑みながら「日曜洋画劇場」を見る。でしたが、残念ながら番組終了とともに楽しみが減りました。最近ですと「半沢直樹」などで呑んでいたことでしょう。
以上、いっちょん でした。
宮崎のおすすめ品(白くま)
白くま(かき氷)
鹿児島県発祥のかき氷。
かき氷の上に加糖練乳をかけて缶詰などの果物を盛り付け、その上に小豆あんを載せたものである。(引用元:”wikipedia”)
物心ついたときから、白くまは食べた記憶があります。当時のごちそうでした。
私のいたころ(40年ほど前)は「日高」(だったと思う、記憶があいまいです)の「白くま」が唯一有名で、母親がたま~に、こっそり、父親に内緒で食べに連れて行ってくれてましたね。
現在は宮崎県内のレストランや喫茶店、カフェなど多くのお店で提供されております。
ありがとうございました。