本記事では「早期退職」などを迷っている方向けに何かのヒントになればと思い、実体験をもとに記載しています。
会社を辞めるかどうか毎日考えてしまう。辞めたいけど、その後が心配。
わかります。私も何年も考えてました、退職のこと。
退職、転職は人生において大きな決断になります。しかし決めなければならない事情は人それぞれ。どこかで決めるときはやってきます。
そんな中私の経験談になりますが、以外なところに答えが落ちていた例として読書をご紹介したいと思います。
当時54歳の会社員として安定した生活を送れていました。
定年退職までもう少し我慢すればと考えたのですが、このまま続けて定年退職後にのんびり暮らせるだけの貯蓄もありませんし、でも今の会社であと6年も頑張れるのか?がんばった先に何かあるのか?
もし定年まで頑張って、60歳からいろいろ考えて準備して、間に合うのだろうか。。
などなどと考えがループしている状況に陥っておちいってましたね。
結局、退職への後押しは「アルケミスト」という小説との出会いからでした。
え?小説?と思われるかもしれませんが、退職など大きい人生転換のきっかけは身近にあるものだったりしますので、何かのヒントになってくれればと記事にしました。
36年勤めた会社と、退職したい気持ち。
一つの会社でずっと仕事していたので、なおさら世間知らずで決意することが非常に難しいと感じていました。同じお考えの現役の方もおられると思います。
少しだけ、会社員時代のことを書いておきます。
高校を卒業し、東京に行ったらなんか良いことがあるんじゃなかろうかと思い(といいますかあまり考えずに)。 宮崎から東京のコンピュータ関連の企業に就職しました。
今では、IT関連などと、もてはやされておりますが当時「IT」という言葉自体なかったです。
たしか、森元首相が「イット(IT)革命」と言っておられた、ず~っと前のことです。
1980年代、バブルはじける前の時代。
ホストコンピュータの保守を三交代で行うという、人が監視システム的な仕事でした。
インターネットもまだ無かった時代から、サーバやネットワークなどが主役の時代へ、急速に変わっていった時期を経験できたことは貴重な体験をしたと感じております。
IT業界はあっという間に変化していきました。
後半の仕事は、ITインフラを導入する案件のPM(プロジェクトマネージャー)の仕事にたずさわり充実もしていましたが、PMの仕事と現場のインフラ構築業務、運用業務を一人で行うことが何年も続いてて、だんだんと疲弊していってましたね。
現場環境の改善を会社に申し入れもしましたが、なかなかうまく機能しなかった時期が続いていました。
今になって思うと、会社が問題というよりも当時の自分の仕事への取組み方が、ひとりよがりな考えもあったと反省しています。お客様へのサービス提供を優先するあまり、
・どうせ言っても無駄だから会社への報告が遅れたり。
・どうせ言っても無駄だから上長の話を聞かなかったり。
かってに暴走しちゃってました(汗;)。
そのような会社での不満や不安もあり、「早期退職」がより具体的な思いへと変わっていきました。
55歳で早期退職するまで。
55歳で会社を早期退職しました。
すごく「会社が嫌で嫌で」でもなく、「人間関係に疲れ果てた」わけでもないのです。
現在定年延長が言われておりますが、一般的には60歳で定年。65歳まで延長も可能だがシニア制度により給料は減少。
60歳で定年退職したとして、そのあと何か始めるにしても遅いのでは?
暴走モードのまま勢いで辞めたわけでもなくただ、そろそろ違う世界も見てみたい。
何か定年後に準備して行動するには、あまり時間が無い。などと漠然と考える日々が続いていました。
会社の早期退職キャンペーンの案内も来ていて、もう36年頑張って会社勤めしたし、出世もないし、一度会社勤め以外のことを経験するのも悪くない!やめよう!でも本当に大丈夫か?生活していけるのか?、、などなど結構悩み続けていました。
まさに考えがループしてました。
しかし、「アルケミスト」という小説と出会い退職を決意しました。
決心させてくれた本「アルケミスト」
考えがループしているので、結論も出るはずもなく友人に話しても「最終的にはお前が決めること」。
そのとおり!
でも決められないんですよね~。
そんなモヤモヤしているときに、本屋で目に止まった一冊です。
アルケミスト
- 著者:パウロ・コエーリョ
読み終えると世界が変わります
引用元:角川文庫
ん?そうなのか!
帯に「読み終えると世界が変わります」(2017年当時)と、書いてある。
思わず購入。。単純です。
あっという間に読み終えて、勇気というか一歩踏み出したくなる。そんな気持ちが強く溢れてきたのです。
「読み終えると世界が変わります」 本当にそう感じました。
迷っていた退職を決心することができました!
羊飼いの少年が宝物を探して旅をする話なのですが、少女、老人と様々な出会いの中で少年が考え、知恵を得ていきます。
あるかどうかもわからない宝物を探すため、様々な苦難(盗賊など)に会いながらも旅は続きます。
苦難の中、ふと老人の言葉を思い出します。
「何かを望むときには、宇宙全体が協力して、それを実現するために助けてくれるんだよ。」
少年は旅するなかでこの言葉の意味することを、体験を通して理解していきます。
旅はいよいよ、終わりに近づきます。様々な苦難を乗り越え少年は宝物を見つけることが出来たのでしょうか。
ストーリーとしては、よくある少年の冒険物語のように見えますが、この「アルケミスト」はちょっと違うんです。
その違いは文中に出てくる数々の言葉がとてもひびきます。名言集とも言えます。
まとめ
この読書体験が私に及ぼした影響は想定外のものでした。
もちろん他の要因もたくさんありましたが、何かを決断しなければならないとき、以外な情報から決意することになった体験談でした。少しでもお役にたてば幸いです。
もし何かに迷ったりしているときに、読書などで視点を変えてみることも悩みを解消する手段だと思います。
ビジネス書も良いと思いますが、出来れば全く関係なさそうな小説やドキュメンタリーなど、思わぬところにヒントが隠れていることもあります!
これは読書に限らず、映画であったり旅行であったり、どこにヒントが隠れているかわかりません。重要なことはいろいろと試してみることだと思います。
「私はコレで会社をやめました」(昭和の流行語で失礼します)
※決して退職などを勧めている訳ではございません。
ありがとうございました。
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